2009年7月10日金曜日

『はじめての言語学』 『はじめての人の言語学-ことばの世界へ』 

今回の書評:

『はじめての言語学』 黒田龍之介 講談社現代新書 2004年 
『はじめての人の言語学-ことばの世界へ』 上山あゆみ くろしお出版 1991年

まず一言。
よみやすい。アレルギーを作らない。

個人的には、新鮮な情報より、既知なことが多かったですが、楽しかったです。
こういう本は、学部生や社会人など、ことばの学問に興味をもってもらうきっかけになる本だと思います。

学問分野は、やさしく説明するほうが、むずかしいんですよ。
もともと、対立関係(学派など)、最新情報、理論の変化、など、
複雑にからみあっているものなので。
語弊や誤解をおそれず、あえて、わかりやすさを追求する教材は、なかなかだと思います。

黒田のほうは特にロシア語を、上村のほうは日本語が専門ということもありますが、例として多くの言語にふれています。
上山のほうは、日本語に関する疑問を、言語学的な観点から説明しているだけでなく、
又、主要外国語を、見開き2ページでそれぞれ解説するということもしていて、
ことばについて興味がある人の、入門書の1つとなりえるでしょう。

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