2009年7月14日火曜日

誘惑な英語教育

Peterさんに続いて、私も、東京国際ブックフェアに行って参りました。

どうしても、自分の研究分野、関心領域に近いので、
「英語教育」「早期教育」「こども」バイリンガル」と銘打ってる商品や会社をみるときは、厳しくなります。
インチキ理論で、高い商品を売ろうとしていることへは、どうしても、研究者として、正義感が働いてしまうんですね。

言語教育の研究自体は、営利を目的にしていないはずだけど、
巷広がる”教育”ビジネスは、営利目的でしょう。
だったら、実証効果がよくわからない部分を、もはや前提にして商品をアピールするのは、過大広告な気もします。

私や、私と同じように英語教育関係で研究してきた人なら、
すぐに見破れるような変な商品が、圧倒的に多いです。
往々にして、たいした知識のない内容に、論理のすり替えで、要は「英語できないとダメですよー」「今しかチャンスはないですよー」と煽って宣伝しているようにきこえます。

以下の商品は、要注意です。


「脳」の力、とか、最近ブームな脳をあげるところ、
・5歳まで、とか○○歳、と年齢制限にこだわるところ、
・教材単価が、やたらに高いところ(かつ、セットで買わせようとする←なぜセットにする必要があるの?単品では効果ないの?)


日本の早期英語教育は、英会話・コミュニケーション力(?)業界も、ワンダーランドです。
言語力検定を始めた財団法人もありますね。言語力、スピーチ力、コミュニケーション力、って何なのでしょうねぇ。
あと、脳と筋肉を、混同してませんか?脳を鍛える、とか。脳と言語能力の相関性、まだまだわからないところが多いのになぁ。筋トレみたく、脳トレしたら、むきむきになれるのかな。

基本的に、英語教材を勧誘してくる人は、どんな切り替えしにも食いついてきます。「食いつき検定」1級です。

「あなたの分野の研究している(ふふ、プロだぜ)」へは、「じゃあ研究教材にどうぞ(買えよ)」と食いつく。
「留学経験は既にある。現地に住んだ経験もある(だから、不要)」へは、「じゃあもっと上達しましょう(買えよ)」と食いつく。

だから、最後のカードはこうしましょう。「私、バイリンガルですよ」と。
そして、"Well, I can talk in English."
Then if I keep talking like this in English only, how would they react?

どうですか?英語での切り返しに、彼らは食いつくでしょうか?
"誘惑"な英語教育は、日本語を使って語ってる間しか、生きていない気がします。日本の産業なので。

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